やたらとポジティブな人っていますよねー。特に中途半端にリーダー職で妙に自信ある人…笑
- 「前向きに考えよう」
- 「ポジティブに生きよう」
- 「いつまでも悲しんでちゃダメ!」
とまぁ、落ち込んでる人にポジティブを強要するタイプの人はどこにでもいると思います。
実際、自己啓発本のあちらこちらに「ネガティブな思考をポジティブに切り替えよう」みたいなアドバイスが載っておりまして、私も20代前半は大きく影響されました。
10年くらい前は「引き寄せの法則」も流行ったりして、「思考をポジティブでいっぱいにすれば、現実もポジティブになる!」と多くの信者が虚しい努力をしたはずです。(私もその一人ですが)
- 「私は愛されている」
- 「私はお金持ちだ」
- 「私は成功者だ」
と宣言し続け、待てど暮らせど、生活変わらず…笑。
今回は、このような「ポジティブ宣言ってほんとに意味あんの?」ってところを書いていきましょ〜。
ポジティブな宣言は逆にネガティブな状態に自分を追い込む
『自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる』という認知行動療法の本によれば、ポジティブアファーメーション(自分に言い聞かせる宣言)は、本人の自己評価に左右されるらしい。
カナダの研究チームが発表した論文によれば、自己評価の低い人が「私は愛すべき人間だ」とか「私は成功する」などのポジティブな自己宣言を繰り返すほどに、自己評価が悪化した。
これらのポジティブ思考は助けになるどころか、強いネガティブ反応と、結果として落ち込みを招いたのだ。
『自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる』 ラス・ハリス
「自分は愛されてない」という孤立感のために、「愛されてる」と繰り返し宣言しても、どうしてもネガティブな感情が湧き立ってしまうわけです。
では、愛されていない自分はどうすればいいんでしょうか?
ネガティブ思考は、受け入れてあげるだけでいい
認知行動療法や、セルフコンパッション(自分への慈しみ)、ストレス解消法などの本を読み漁ってて、共通しているのは「ネガティブ思考は受け入れ、やりすごす」のが一番いいということ。
そもそもネガティブ思考じゃない人間はいません。
人類は、怖がりながら不安になりながら外敵から逃げて生き残った動物です。人間の脳はネガティブ思考がデフォルト設定になっています。
だいたいネガティブ思考の強さはポジティブ思考の3〜20倍程度。ネガティブ思考じゃない人間はいないんです。
ズバリ問題は、ネガティブ思考に振り回される心。「自分は愛されてない」と脳内で話し始めたとき、それを信じてしまうのが問題なわけです。
「あ〜また自分は愛されてないの思考が始まったよ〜」とちょっと距離を置いてネガティブ思考をやりすごしてあげてください。その思考は、事実ではなくあなたの思考が作り出したネガティブストーリー。真に受ける必要はありません。
ネガティブ思考をやり過ごす3つのワーク
思考はひとつの意見すぎません。友達に「モテそう」って言われても、間に受けないように、自分で「私はモテない」って考えちゃっても信じる必要はないわけです。
といっても、この脳内ネガティブラジオは年中無休で脳の中でおしゃべりし続けるのが辛いところ…。聞き流すにも難しいでしょう。
今回は、脳内のネガティブ思考をやり過ごすための3つのワークをご紹介しまーす。
ネガティブ思考よありがとう!法
認知行動療法のテクニックです。そもそもネガティブ思考は、生存本能の知恵。太古の人類が生き延びるためには、どうしてもネガティブ思考は必要でした。
「この場所は本当に安全なんだろうか…?」
「あの物音は猛獣なんじゃないだろうか…?」
「このまま飢えて死んでしまったらどうしよう…」
と、ネガティブ思考は人類を助けるための装置なんですよね。まさに「ネガティブ思考よ!ありがとう!」っていうことです。
この方法は2ステップです。
- ネガティブ思考に気づく。
- その思考に向かって「ネガティブ思考よ!ありがとう!」と頭の中で伝える。
「自分は愛されないんだ…」という自分の思考に気づいたら、「ネガティブ思考よ!ありがとう!」と言ってあげる。
そうすることで、思考と自分を切り離せるのでネガティブ思考に飲まれにくくなります。ぜひお試しあれ。
ハッピーバースディ歌っちゃう法
ネガティブ思考を受け流す方法としてユーモアたっぷりなのがこの方法。バカっぽいけど認知行動療法では常識のやり方です。
- ネガティブな思考に気づく。
- ネガティブな思考をハッピーバースディトゥーユーのメロディにのせる。
ネガティブ思考をハッピーなメロディにのせるだけで、ネガティブ思考に囚われなくなります。そりゃそうですよね笑。
ちなみに歌はなんでもOK。「クレヨンしんちゃん」「ドラえもん」「ちびまるこちゃん」などなど、楽しい歌でやりましょう◎
ピーヒャラピーヒャラ、私は愛されないっ🎵
ピーヒャラピーヒャラ、私は孤独っ🎵
バカバカしくて、まともにネガティブになれないですね。ネガティブ思考で遊びながら、うまいこと距離を取れるようになっていきましょう。
ストーリーネーミング法
お決まりのネガティブ思考ってありますよね。
「このままじゃ独身で孤独死する」
「どうせ自分は誰にも評価されない」
「口下手すぎて友達なんてできっこない」
脳は勝手にお決まりのネガティブなストーリーを流し続けます。これは意志に関係なく、本能でネガティブ思考を展開するので仕方のないことです。
ただ、このストーリーが長くて終わらないんですよね笑。だからネガティブに巻き込まれてしんどくなっちゃう。
そこで、この方法ではストーリーにユーモア溢れるネーミングをつけてネガティブとの距離を保ちます。
「このままじゃ独身で孤独死する」
→こじらせ独身女のひがみ話
「どうせ自分は誰にも評価されない」
→可哀想な凡人マン
「口下手すぎて友達なんてできっこない」
→さみしんぼの口下手
こんな感じで、ルールはないので好きに名付けてください。
大切なのは、ストーリーが始まったら「お、”こじらせ独身女のひがみ話”が始まったな!」と気づくことです。
ネガティブ思考はあなたが望んだ思考ではありません。このネガティブストーリーはあなたの意志に関係ない勝手なラジオ放送です。
お決まりのストーリーに名前をつけることで「あ〜今回も同じ話してるな〜、まぁ聞き流すかぁ」と、やり過ごしやすくなるので、ぜひお試しください。
ポジティブとかネガティブにこだわるのはやめよう。
ポジティブがいい。ネガティブが嫌だ。どっちの思考がいいとか悪いって話じゃないんです。
大切なのは、今考えていることが役に立つかどうか。
「このままじゃ生涯独身だ」とネガティブになるのは自然なこと。ただ、自分を憐れんでも状況は変わりません。婚活アプリに登録する、友達に紹介してもらう、人と関わるような趣味を見つける、などなどやりようはあるはず。
役に立たないことは受け流した後に、未来を作るための思考をめぐらせましょう。
そのために価値観のワークはめちゃくちゃ有効なんで、ぜひぜひトライしてみてください。