【裏切り方も快感】のめり込み注意のミステリー小説をご紹介します。

当ブログでは「次の一冊が見つかる」をコンセプトに本の感想・レビュー記事を書いています。

今回は、「裏切り方も快感。私がのめり込んだミステリー小説」を紹介。ミステリー小説にも当たり外れありますが、個人的に「これはやられた!面白い!」と唸ったものを厳選しました。

まだ読んだことがないものがあれば、ぜひ次の一冊にしてくださいな。

目次

1【これを読まなきゃ本好きじゃない】『十角館の殺人』綾辻 行人

たった1行に凍ってしまう一冊。
まさか小説で息が止まるような体験ができるなんて思ってなかったなぁ。

すべての前提がたった1行で覆る、痛快のミステリー小説です。

ベタベタにベタな連続殺人事件が起きるんですが、犯人が全くわからず、作者のトリックにいっぱい食わされました。

無人島に建てられた十角館に、大学ミステリ研の7人が訪れ、1人ずつ犯人の餌食に。
6人、5人、4人と徐々に犯人が絞られていくのに、ことごとく予想が覆される展開に「え!?どうなんの?誰が犯人!?」と読む手が止められませんでした笑。

これを読まずに読書好きとは言えません!
まだ読んでない人は、必ず読んでたった1行のインパクトを味わってください。

2【別次元のトリックで読み返し必須】『逆転美人』藤崎 翔

このトリックは新鮮。読んだら誰もが読み返す、盲点をついたミステリー小説。
絶対メディア化はできないでしょう!

ざっくりしたあらすじ↓

不幸の原因はすべてこの美しすぎる容姿。
美人であるがゆえに災難、災難、また災難な人生を歩んできたシングルマザー。

娘が学校の教師に襲われた事件をきっかけに手記『逆転美人』を出版したのだが、果たして美人は逆転できるのか?

いやーやられましたね。全くトリックに気づきませんでした。仕掛けが大胆というか、「よく思いつくなぁ」と感心感心。

後半にがっつりネタバレがあるまで、淡々と美人の不幸話が続くので、前半〜中盤までにトリックに気づけるかが勝負です!!
あなたは意図に気づけるか?ぜひチャレンジしてみてください。

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3【ミステリーの原点にして頂点】『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティ

1939年に刊行されてから全く色褪せない不朽の名作。
アガサ・クリスティの小説の中でも特に面白かったのが『そして誰もいなくなった』です。

職場の人に「すごい面白いよ」と勧められて、気軽に読んだら面白すぎて他のことが全く手につきませんでした笑。

孤島に見知らぬ10人の男女が集めれ、1人ずつ殺害されていくんですが、犯人が全く分からん。
「こいつ死ぬの!?じゃあ誰が犯人なんだ…」と一章ごとに殺人事件が起きるたびに推理を新たにするも最後予想外の犯人登場に目ん玉飛び出ました。

もう一度脳みそリセットして読み直したい…。未読の人が羨ましいと思える名作です。
未読の方は、ぜひ色褪せない名作を堪能してください。

4【最後に前提が覆される】『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 相沢 沙呼

「全て伏線だったのか…!!」と悔しくなってしまう一冊です。受賞歴もすごい。5冠達成しちゃってます。

受賞歴
  • 「このミステリーがすごい!」2020年版国内編 第1位
  • 「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング 第1位
  • 「2019年ベストブック」(Apple Books) 2019ベストミステリー
  • 「第20回本格ミステリ大賞」 小説部門受賞
  • 「SRの会ミステリベスト10」 第1位

「SRの会ミステリベスト10」って何!?初めて聞いた!笑。
というツッコミもありますが、とにかく評価されている超超超超本格ミステリーです。

霊媒探偵って怪しい仕事を生業にしてるのが表紙の女の子と、ミステリー作家が事件を次々と解決していくのですが…。

どんでん返しがエゲツない

昔、電車の広告で「全てが伏線」のキャッチコピーが気になって読んだのですが、最終章にどかんとひっくり返された上に、またどかんとひっくり返されます笑。

終盤全ての解釈が変わる系のミステリーってなかなかないので個人的には大当たり。
キツネに化かされる感覚がたまらんのですよねー笑。

メディア化もされてますが、まずは読書で騙され体験してほしい!
面白ミステリーをお探しの方はぜひともご一読ください!。

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5【1人が死ねば全員脱出!? 】『方舟』 夕木 春央

「週刊文春ミステリーベスト10」&「MRC大賞2022」堂々ダブル受賞の新しいミステリー小説!設定が斬新で、なすりつけ合いの人間模様もどんでん返しの展開も面白かったです。

ざっくりしたあらすじ

地下建築に9人が閉じ込められる。地震により扉が開かず、さらに1週間後には水没。
建物の構造上、1人が犠牲になってスイッチを押せば、残り8人が助かる。

そんな中起こる殺人事件。

「犯人を犠牲にすればよくね?」と犯人探しが始まるのだった…。

「1人を犠牲にすれば全員助かる」ってのが面白い!
誰も死にたくない助かりたい。じゃあ犯人を犠牲にさせよう。となすりつけ合いもいい感じ。

しかも1週間のリミットつきで、最後は息をのむ裏切り方をしてくれました。
助かりたい。一心で冷静さを失う人間模様を見たい人は、ぜひご一読ください笑。

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大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。

タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

6【気持ち悪いオチが待ってる】向日葵の咲かない夏 道尾 秀介

普通の人は、99%予想できない結末。道尾秀介さんの発想が怖い笑。
読んだのは10年以上前でしたが、終盤の謎が解ける瞬間の気持ち悪さがいまだに思い出されます。

ざっくりとしたあらすじ

小学生が主人公。級友が家で首を吊って死ぬのを目撃。なのに、級友の死体が消えてびっくり仰天。
と思ったら、級友が姿を変えて主人公に現れてさらにびっくり仰天!!

級友の死の真相を探るべく、夏を駆けまわる主人公。

どこか狂った主人公の家族。妹の言葉の違和感。
じわじわと気持ち悪い方向に向かっている感覚が楽しめる?ミステリー小説です。読後感ずっしり。

読みたい人は自己責任でお願いします笑。

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7【最後の1Pが違和感だらけ】イニシエーション・ラブ 乾 くるみ

ベタな本で恐縮ですが、やっぱり面白かったなぁと記憶してます。前田敦子さん主演でメディア化もされた話題作です。(映画も面白かった)

最後のページを読んだ時にほとばしる違和感…。

いやぁこれ以上はネタバレになっちゃうので言えない!
あらすじとしては、よくある大学生の恋愛物。

他の作品と違って謎があって徐々に解いていく形式ではなく、普通に恋愛小説を楽しむつもりで読んでください。最後ドカンときますから笑

ページ数も薄くて、文体もめちゃくちゃ読みやすいのでライトな作品を楽しみたい人におすすめです◎

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8【就活をミステリーに仕立てる新鮮さ】六人の嘘つきな大学生 浅倉 秋成

2022年話題になりすぎてメディア化されたミステリー小説。完成度高かったなぁ。

受賞歴
  • 2022年本屋大賞ノミネート
  • ブランチBOOK大賞2021受賞作
  • 『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編8位
  • 週刊文春ミステリーベスト10(週刊文春2021年12月9日号)国内部門6位
  • 「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン2022年1月号)国内篇8位
  • 『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング4位

「就活でミステリーってどういうこと?メディア化もされてるし、面白いのかな…」と買って読んだら大当たり。徐々に仮面が剥がされていく展開がいいですねー。

ざっくりとしたあらすじ

超有望企業「スピラリンクス」の新卒採用の最終選考に残った6人。

最終選考の課題は「1ヶ月後までに6人が最高のチームになって、ディズカッションすること」。全員で内定を取るために友情を深めるも突然の課題変更。

最終選考の課題は「ディズカッションで6人から1人を選ぶ」というもの…。
果たして1ヶ月で築き上げた友情のゆくえは?タイトルに込められた「嘘つき」の意味とは?

利害の一致で友情を築き上げてきた6人が、突然の敵対関係になったときの感じが面白い。
さらにミステリー要素も強くて、一気読みしちゃいました。続きが気になり続ける中毒性ある小説です。

この本を読む時間は、絶対に後悔にはならないのでぜひご一読くださいな。
読んだ直後のレビューはこちら

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【予告】面白いミステリーに出会うたびにどんどん更新していきます。

この15年間ほぼ毎日本を読んできました。たぶん冊数は1000冊超。
もっと面白い本あったのに、思い出せず。この8冊だけになって個人的にはめちゃくちゃ悔しい。

今後も「ミステリーで面白かった!」「そういえばこの本紹介できてない!」というものがあればどんどん更新していきます。

一生で読める本の数は限られてます。
ぜひぜひ、あなたの大切な時間を目ん玉飛び出るくらい面白い小説で、ステキなひとときに変えてくださいな^^

読んでない本があれば、ぜひお手に取ってみてください🙆‍♂️

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