本を年間100冊読む私が大大大大大好きな小説をジャンル別で紹介していきます。
夢中で読んで「サイコーの読書体験だった」と評価しているものだけを厳選しました!
(ガチ選定です)
- 面白い本に飢えている
- 次読む本を探している
- とにかく本が大好き
という人は、ぜひ本との出会いを楽しんでください!
メジャーな本から、マイナーな本まで、たっぷり紹介させて頂きます。
小説ごとにしっかり書いたので、気になる箇所だけでもぜひ読んでみてください。
飛ばせる目次はこちら↓
マジで泣いた小説
読んで実際に泣いた小説だけを紹介します。
「最近感涙するような小説に飢えてるんだよなぁ」という人は、ぜひ次の一冊に選んでください!
『君の膵臓を食べたい』 住野 よる
ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。読後、きっとこのタイトルに涙する。デビュー作にして2016年本屋大賞・堂々の第2位、75万部突破のベストセラー待望の文庫化!
Amazon『君の膵臓をたべたい』あらすじより
映画化され、コミックにもなった超話題作。
生きることに斜めになっている僕と、病気なのにまっすぐ生きているヒロイン・山内桜良が友情を育んでいく日々があたたかく、美しい。
泣ける本。に分類してますが、この本は1日の重さ、新鮮さを思い出させてくれる貴重な本。
超ベタなんですけど、まだ読んでない人はぜひ『君の膵臓をたべたい』を読んでみてください。
\86%以上が星4以上の名作/
浜辺美波と北村匠海が演じる、タイムリミット付きの友情。
浜辺美波は可愛いし演技上手いし、北村匠海の泣くシーンはめちゃくちゃ感動しました!
泣ける映画をお探しの方はどうぞ↓
映画化もされていて、Prime Videoで見放題です。
映画も見てみたい!って人は、こちらからどうぞ。
→Prime Videoで『君の膵臓をたべたい』を観る
ちなみに主演は北村匠海さん、ヒロインは浜辺美波さんです。
『永遠の0』 百田 尚樹
この1冊で2回泣きました笑。
「これで泣かない人いる!?」ってくらいボロボロ涙が流れた小説です。
戦闘機・零戦のパイロットを軸に第二次世界大戦について語られていくんですけど、、、日本が仕掛けた戦争の無謀さに胸がチクリと痛くなりました。
これ読まないなんて読書家としてありえない!!
たとえ、戦争系が苦手でもぜひ『永遠のゼロ』をチャレンジしてみてください。
『蜜蜂と遠雷』 恩田 陸
たぶん『蜜蜂と遠雷』で泣く人は少ないでしょうが、私は泣きました笑。
ピアノコンクールを舞台に、それぞれの人生ドラマを展開する作品で、それぞれの想いを旨にコンクールに挑んでいく様子が最高でした。
恩田陸さんの文字をメロディに変える表現力に、すべての人が感動したのではないでしょうか…?
私は、この本で2回泣いてまして、、、高島明石という家庭を持ちつつ、ピアノを諦められず続けてきたサラリーマンのストーリーにじわじわと涙が溢れてきました。
思い出しただけで、涙腺がほころびる…。
『君の膵臓をたべたい』『永遠のゼロ』に比べると評価低めです
原作が良すぎて、劇場版が超えられなかったパターンかもしれません。
映画か原作読むか迷っている人は、ぜひ原作をお読みください!
「音楽の話は耳で楽しみたい!」という方はPrime Videoからどうぞ
『銀河鉄道の父』 門井 慶喜
宮沢賢治の生涯を父・政次郎の視点で書いた小説です。
「愛していること」と「信じること」は別モノ。
「家族だから信じたい。」
「家族だから分かってもらいたい。」
「家族だから譲れない」
信じたいのに、分かってもらったいのに…。
家族のすれ違い、残酷な運命が最後に一気に美しさとなって涙が溢れてくるようでした。
親子だからこそ、妥協できない思いが美しい物語に仕立て上げてくれてて、めっちゃ感動するのでぜひ読んでください!
切なかった小説
キューンと胸が締め付けられるような小説を紹介します。
2024年5月時点で1冊しか紹介がないですが、これから思い出したり、読んだら更新していこうと思います。
切なさの裏側にある、人間の美しい心に共感してたい人はぜひ読んでみてください。
『猫を抱いて像と泳ぐ』 小川 洋子
私はこの本が大好きで、「心の美しさをこんなにも文字にできるのか」と感動しました!
この記事の中でもマジで読んでほしい一冊です。
チェス人形の箱の中でチェスをする青年の話。
これだけ聞くとなんのこっちゃって思うので、イメージはこんな感じ↓
下の空間に人が入ってチェスをしていたそうです。
まっすぐな心なのに、生き方が曲がっていて、チェスに対しての透き通った思いが痛烈な切なさを作り上げていました。
美しく、切ない小説を読みたい。
そんなあなたはぜひ『猫を抱いて像と泳ぐ』を読んでみてください。
教養が身についた小説
ここでは、「これ読んだら教養が身についちゃうなぁ」という本を紹介します。
ちなみに私の考える教養とは「奥深さ」です。
何かひとつを見るとき、聞くとき、味わうとき、教養のある人はただ味わうのではなく、豊富な知識から、もっと「奥深く」でそれを楽しんでいるイメージ。
同じ名画を見ても、その絵の価値を楽しめるのは「教養のある人」だと思いませんか?
『楽園のカンヴァス』 原田 マハ
日曜画家と揶揄されたルソーの渾身の作品「夢」を題材にしたアート×ミステリー小説。
読めば読むほど、「絵画って面白いじゃん!」とあなたの人生にアートの世界が広がるはずです!
面白すぎて、ネタバレなしの感想を書いてるので「興味あるかも!」って人はこちらをどうぞ。
『暗幕のゲルニカ』 原田 マハ
中学生ごろに美術の教科書で習う「ゲルニカ」にまつわるストーリーです。
ゲルニカの誕生ストーリーが描かれたアート小説。
「ピカソのゲルニカ」って教科書に出てくるような作品なんですけど、何も詳細知らないんですよね笑。
一気に書き上げたのではなく、書いては決して、重ね直してを繰り返して作られた作品。
当時付き合っていた写真家の彼女の視点もあって、ピカソなりの戦争、この作品に込められた意味が迫力をもって伝わってくる作品でした。
- なぜピカソがゲルニカをキャンバスに描いたか?
- どのように描いたのか?
- ピカソはどんな人物なのか?
この一冊でまるわかり。ピカソなりはアートで、戦争に立ち向かったことがよくわかるはず。
ちなみに私はこの本を読んで、「ピカソってめっちゃ女ったらしだったんだ」とはじめて知りました笑。
ゲルニカ誕生の謎と、ピカソの意外な人柄をまるっとわかる『暗幕のゲルニカ』をぜひ読んでみてください。
『たゆたえども沈まず』 原田 マハ
ゴッホのことが知りたいなら『たゆたえども沈まず』がおすすめ。
生前売れなかった画家の話だけでに全体的に切ない雰囲気で進むのですが、めちゃくちゃ面白く夢中で読み終わりました。
この本を読めば美術館は2倍楽しくなること間違いなしです!
原田マハさんは、アートを題材としたストーリーを書く小説家さん。
印象派、写実派、キュビズム、ジャポニズムなどなど読んでいるだけで自然とアートに詳しくなれるのが特徴です。
1冊読み終わる頃には、「美術館行きたい!」と思わせてくれることでしょう。
私はとにかく原田マハさんの本が好きで、ランキング記事も書いたのでよければどうぞ。
竜馬がゆく 司馬 遼太郎
幕末を一番面白く学べるのは「竜馬がゆく」です!
「時代小説って難しそう…」「全部で八巻?読み始めたら長そう」そう思う方もいるでしょう。
でも安心してください。ずっと面白いです笑。
(私は面白すぎて『竜馬がゆく』は3回読んでます)
司馬遼太郎さんが、難しいことも簡単に解説してくれるし、何より幕末のことが理解できてくるのが面白い。
勝海舟、高杉晋作、桂小五郎、西郷隆盛、大久保利通、など名前だけ知ってる偉人がどんな活躍をしたか理解できるのが楽しい作品です!
まだ司馬遼太郎を読んだことない人は、ぜひチャレンジしてみてください。
他の司馬遼太郎さんの小説が気になる人はこちらをどうぞ↓
笑ちゃった小説
思わず笑ってしまった小説を紹介します。
文字で笑う体験をしたい人はぜひ参考にしてください!
物語シリーズ 西尾 維新
アニメも面白いけど、小説はもっと面白い!
西尾維新さんの文章は、ゆるくてラフな感じが続くので、「堅苦しい本に飽きたなぁ」って頃合いに読んでみて下さい!
シリアスなのに、おふざけ的な掛け合いで笑えるおもしろ作品となっております。
好き嫌いがはっきり別れるアニメです。
私の周りでもハマる人、苦手な人と二極化してました。
1〜2話ちらっと見て、面白いと感じるならぜひぜひ続きをご覧ください!
物語が進むにつれて、どんどん笑いの要素が溢れてきます笑
『マイ国家』 星 新一
「ショートショートの神様」と言われてる星新一さん!
なんせ、1冊に31篇もの作品が収まってます。
何にも難しいこと考えずに脳死で楽しめるのがサイコーで、寝る前とか10分の合間時間とか、「脳みそ使いたくない」ってとき読んでほしい一作です。
星新一さんの本はいくつか読みましたが、『ボッコちゃん』が一番くらだな面白い笑。
「読書に疲れちゃったけどなんか本読みたい」ってときはぜひ『マイ国家』を思い出して下さい!
元気が出る小説
落ち込んだ時に、「これ読めば元気出るよ!」とオススメできる小説を紹介します!
人には神様が味方をしてくれない時期があって、惨めさ、不甲斐なさ、果てのない苦しみに迷うことがあると思います。
「自分だけでどう元気になればいいのか分からない」
そんな時は紹介する小説から、次読む本をぜひ決めてみてください。
『運転者』 喜多川 泰
「ツイてないなぁ」って落ち込んでいるときに読んでほしい。逆にいうと、元気なときはマジで読んでも意味ないです笑。
落ち込んでた私はこの本にめちゃくちゃ励まされました。
ストレス、ストレス、ストレス。ってくらいストレスで「自分の人生カスだな」と今までの否定したくなった時、たまたま読んで気持ちがすごいラクになりました。
運転者とは、運を転じる者。
「そんな上手い話ないでしょ〜」って最初は思うんです。
でも「運のレクチャー」が見事すぎて、「もう一回、頑張り方を変えてみようかな?」とどん底に光を灯してくれるような不思議な力を持つ小説でした。
苦しい時、「運に見放された」と思った時に、騙されたと思って読んでみて下さい。
読者の90%が星4つ以上!
今を頑張るための心構えを全くのゼロから再構築してくれるようなお話です。
Amazonのレビューには「前向きになりました」との声が多数。
ぜひ「ほしいものリスト」に登録して、落ち込んだ時に読んでみてください。
『一瞬の風になれ』 佐藤 多佳子
「青春」を感じたいなら絶対にこの一冊!
一円にもならないただ走るという行為を、ひたすらに頑張る高校生たち。
苦しい。でも目標がある。アイツには負けたくない。
損得や金勘定のないまっすぐな心に、忘れていた大切な何かを思い出せる人は多いのではないでしょうか?
読み終わる頃には、「もう一度、頑張ってみるか…!」とひたむきに走り続ける主人公たちにきっとあなたも頑張る勇気をもらえるはずです。
青春の感覚を擬似体験したい方はぜひ『一瞬の風になれ』をご一読ください!
『独立記念日』 原田 マハ
「独立」をテーマに原田マハさんの短編小説集。
脇役だと思っていたあの人だって、本人にとっては主人公。そんな当たり前に気づかせてくれる一冊でした。
さらに面白いのが、出会った直後は「最悪〜」と思ってしまう出来事も、人との繋がりによって「転機」に変わることです。
「苦しいときに、結局助けてくれるのは他人様なんだなぁ。」と一冊を通して教えてくれるような感覚を与えてくれる本。
ぜひあなたも『独立記念日』を転機に、「つながりの意味」を捉え直してみて下さい。
心臓が痛くなる小説
読んでてぎゅーっと心臓が刺される感覚になった小説を紹介します。
あくまで自己責任で読んでください笑
『傲慢と善良』 辻村 美月
独身者は全員この本を読んでほしい!
なぜ自分が独身かうんざりするほど分かります笑。
私は読みながら心臓ぐっさぐっさ刺されるくらい図星すぎて痛かったなぁ…。
自分の価値を高く見積りすぎて結婚できない傲慢タイプ
自分の人生を誰かに委ねすぎて結婚できない善良タイプ
読めば読むほど「うわーこれ俺だな…」「ほんと俺って傲慢だな…」と反省しまくり。
不都合な自己評価のおかしさに気づかれました。(いやぁマジで辛かったぁ…)
これを読む誰もがダメな自分に気付かされて、悶絶するほど痛い体験をするはずです。
そろそろ自分の独身の根本原因に気づきたい。って人は覚悟して『傲慢と善良』を読んでください笑。
『春琴抄』 谷崎 潤一郎
文豪、谷崎潤一郎の一作。忘れたくても忘れられないほど、深く記憶に残った作品です。
個人的には心臓を貫かれるほど痛く、一瞬息を忘れてしまうほどでした。
痛すぎる愛。あぁ思い出すだけで私の心臓が今でもチクチクと痛む…。
薄い本なんですが、完全に読書上級者向け。読み慣れない調子で書いてあるので、読書初心者にはお薦めできません。
ただ、言葉のに慣れたときの、『嘘みたいに独特な文章のリズム感・爽快さ』は非常に感銘を受けました。さすが文豪。
文章に慣れ、登場人物に情が移り切った頃に、あなたの心臓に確かな痛みを与える展開が待ってます。
今、この本を紹介しながら思い出すだけでやっぱり痛い。
痛切な愛。
この本を読んだ後は、ディズニー映画を5本ほど見ないとバランスが取れないレベル。
痛いほどに捧げる愛を知りたい人は、ぜひ覚悟してお読み下さい。
大どんでん返しの小説
前提が覆る瞬間。「悔しー!」って思いつつも快感なんですよね笑。
私はミステリー小説では、何度も「騙されないぞ」と意気込むのですが…今のところ完敗笑。
ここでは、信じたものが崩れ去る。大どんでん返しの小説を紹介します!
読んだことがない本があれば、ぜひ「騙されないぞ」の気持ちで挑んでみて下さい。
『十角館の殺人』 綾辻 行人
「ミステリー小説といえば?」で必ず『十角館の殺人』が紹介されるほど王道の小説。
犯人マジでわからんって!!!
全て忘れて、何度でもこの小説に挑みたい。と思えるほどの屈辱を味わいました…笑。
熱量150%でオススメできるくらい、衝撃がすさまじいです。
読んだ直後に書いた記事があるので、私の興奮ぷりが気になる方はこちらをどうぞ↓
『かがみの孤城』 辻村 美月
面白いミステリーって、駆け抜けるように読んじゃいますよね。
『かがみの孤城』も寝食忘れてずーーっとオチを知りたくて一気見した記憶があります笑。
7人の不登校者の誰もが、触れられたくない痛みを抱えていて、その中で不思議と友情を育んでいくのですが…。
ちょっとずつ謎とか矛盾とかが出てきて、それがすご〜い気になるんですよね笑。
最後は、「そういうオチだったのかぁあああああ。」と全身から力が抜ける感じが味わえるのでぜひお楽しみに!
子供が不登校になってるとか、心が苦しい子供達の気持ちをちょっとでも知りたい。って人にも読んでほしい一冊です。
居場所のない子供達の苦しさが、アニメの割にエグい感じで表現されておりました…。
そのおかげで最後の感動がしっかり際立っていて個人的には満足できる仕上がりでした!
(でも最初に楽しむなら絶対原作!笑)
『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー
すみません、もし私が記憶喪失になったら『そして誰もいなくなった』を渡してください。
もう一回記憶をなくて読みたい!!ってくらい最高だったミステリー小説です。
ミステリーって最初の一回しか衝撃が味わえないのが難点…。高齢者になってボケてきたら読もうかしら笑。
「え、次どうなんの。誰が犯人なの。全く分かんない!!!!」と寝食を忘れて本にのめり込みました。
前半はゆっくり読めるんですが、後半は犯人知りたすぎてマジで読むしかできなくなるので要注意です。
読書好きで、この本を読んでないなんて人生損してる!
次何読もうか決まってないなら、絶対に『そして誰もいなくなった』にしてください!
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 相沢 沙呼
「全て伏線だったのか…!!」と悔しくなってしまう一冊です。
霊媒探偵って怪しい仕事を生業にしてるのが表紙の女の子と、ミステリー作家が事件を次々と解決していくのですが…。
どんでん返しがエゲツない!
昔、電車の広告で「全てが伏線」のキャッチコピーが気になって読んだのですが…。
最終章にどかんとひっくり返された上に、またどかんとひっくり返されます笑。
「騙された体験」をしたい人は、この『medium 霊媒探偵城塚翡翠』がオススメです。
『イニシエーション・ラブ』 乾 くるみ
殺人事件も起きないし、全然ミステリーの要素とかないんですけど、、、ひっくり返されるんですよねぇ。(しみじみ)
最後の2ページでの違和感に誰もが、「なんか変だな」と前半を読み返したはず。
読み返して思うんですよね。「してやられた!!!」って笑。
読書初心者にオススメ。かなり読みやすくトントン読み進められると思います。
人間の苦しみに触れる小説
幸せな話よりも、不幸に抗う話の方がリアルだと思う。
小説を通じて、あらゆる葛藤を先取りできるのだと思う。
『シッダールタ』 ヘルマン・ヘッセ
ブッタが悟るまでの話です。
昔の宇多田ヒカルさんのプロフィールで、好きな本に『シッダールタ』と書いてあったので読んでみたのですが…。
200P未満の超うっす〜い小説なんですけど、、、深いんだなぁ。
悟りを求めさまよい続けるブッタが、どのようにして悟りに至ったのか?
全く想像のできないところから、ブッタは生き方を学び始めるのがとても神聖で美しく、とっても味わい深い。
私もこの本の不思議な魅力に取り憑かれて、もう3回も読んじゃってます。
少し読みにくいかもしれませんが、深い本を探している方は『シッダールタ』がオススメです。
『知と愛』 ヘルマン・ヘッセ
こちらもヘルマンヘッセの小説。
愛と欲情に掻き乱される主人公の葛藤がすさまじく、読み応えバツグンの小説。
愛に生きたい。
自由に生きたい。
あなたもそう思った時期がありませんか?
『知と愛』は、すべての規律をすてて獣のように愛と自由、そして性欲のままに生きる決意をした主人公の作品です。
愛に生きる苦しみが見事な葛藤の描き方で深掘りされているので、人間を深く知りたい。文学を楽しみたい。って人には『知と愛』がおすすめです。
『沈黙』 遠藤 周作
正直、この本はもう読みたくない。すごいすごい読んでて苦しかったです。
江戸時代初期のキリシタンを弾圧している時代。神を信じる神父たちは、日本の宣教師たちを救うべく、やってくるのですが…
そこで待っていたのは、果てしない苦しみと葛藤。
「神よ、なぜ黙っておられるのだ。」
果たして、彼らが信仰する神は助けてくれるのか?それでも神を信じられるのか?
この本が重くて重くて仕方なかった。読みやすい本が印象に残るわけじゃないって心底思います。
ずっしり重たい本をご所望の方は、『沈黙』を覚悟して読んでくださいな。
考えさせられる小説
世の中の不合理さを考えさせられた社会派の小説を紹介します。
世の中の仕組みの落とし穴にハマらないように対策が取れる作品たちです。
『ロスト・ケア』 葉真中 顕
あなたは親の介護の準備、してますか?
そう言われてほとんどの人は「NO」と答えるのではないでしょうか…?
お金がない世帯の介護って考えたことがありますか?
「家に1人にして置けない、でも仕事に行かなければならない。」育ててもらった親への愛と、困窮していく生活…。
貧困層の介護は残酷以外のなにものでもありませんでした。
愛とお金との葛藤で、精神が揺らいでいく様子がありありと描かれていて、私も親の介護について考えさせられました。。。
ミステリーを楽しみながら、介護問題について考えたい方はぜひ『ロストケア』を読んでみてください。
私が読んだ直後の感想はこちら↓
『護られなかった者たちへ』 中山 七里
生活保護を受けられなかった人たちの想像を絶する貧しさを垣間見るような一冊。
お金がない人ってどうなると思います??
その怖さがすごい伝わってくるんですけど、正直、読んでて気持ち悪かったというか….。嫌悪感みたいなものを感じました。
知りたくなかったなぁ…。
難しいテーマなのですが、ミステリーとしての完成度が高く最後まで読み進められました!
日本の負の一面を見るような作品です。
本当に国は弱者を救っているのか。では弱者を救うのは何者なのか。
「なぜ殺されたんだ?」「誰が犯人なんだ?」と捜査が進むにつれて、氷が溶けるように謎が溶けていくのが心地よく、あっという間に読んでしまいました。
「俳優の演技が素晴らしい」「考えさせられる題材だった」の声が多数!
生活保護がテーマの作品だけに、コミカル要素ゼロ。
社会の矛盾に苦悩する姿をリアリティ溢れる演技で完成度を高めてくれました。
ぜひ映画もご覧ください。
仕事力が上がる小説
読んだら「仕事の考え方が変わった!」「めっちゃ仕事のモチベが上がった!」という本を紹介します。
仕事だるっ…。と気持ち的に落ち込んだ時にぜひお読みください!
『肩をすくめるアトラス』 アイン・ランド
実は「聖書に次いでアメリカ人が最も大きな影響を受けた本」とされているのが『肩をすくめるアトラス』。
もはや小説のような哲学書で、途中書いてあることの半分も理解できませんでした笑!
でもこれ、めちゃくちゃ面白いんです。
価値を生み出すって何?
お金って何?
どんな仕事をすべきなの?
資本主義社会って何?
これらの要素が見事にひとつの作品に圧縮されていて、読めば読むほど「深淵な気づき」に溢れてることに驚くはずです。
悲しいほど賤しい人たちと、与える生き方しかできない気高い人たちの躍動。
その違いに気づかされながら、登場するキャラクターたちに自分の生き方の見直しをさせられる。
「自分も与える人でありたい」と願ってしまう教訓にあふれている一作です。
「成長したい。変わりたい。」そう願う人は『肩をすくめるアトラス』の恩恵をぜひ受け取ってください。
めちゃくちゃパワーがもらえるはずです!
『項羽と劉邦』 司馬 遼太郎
秦の始皇帝が死んで、漢帝国が始まるまでのストーリーです。
中国史がまったくわからない私も最初から最後まで美味しく楽しめました!
策を練るもの、戦うもの、話を聞くもの、律儀なもの、ただただ愛嬌があるもの…。
それぞれが自分の役目を見出して、武功を挙げてく様は、この現代にも通用するものがあるはずです。
読んだ直後の感想もあるので、気になる方はこちらをどうぞ!
人間の気持ち悪さに触れる小説
俗にいうサイコパスが出てくる小説です!
まったく理解不能。思考の組み立て方が気持ち悪い。
一度読んだら、3日は気持ち悪さが抜けないので、覚悟して読んでくださいな笑。
『私の男』 桜庭 一樹
正直気持ち悪すぎて、人に勧められない一冊!親子の歪んだ愛し方を知りたい人は、『私の男』を読んでください。
まるで取り憑くかのような、、、生き霊のような愛…。ま〜じで気持ち悪かったぁあ。
章を追うごとに時系列を遡っていくスタイルで、2章、3章と進むうちに、不穏な過去が明らかになっていくのですが…
ずーっと興味が尽きずに読み続けられました!気持ち悪いものって読みたくなっちゃいますよね笑
ゾッとしたい人は、ぜひ『私の男』を一読してください。
『砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない A Lollypop or A Bullet』桜庭 一樹
友情×青春×サイコパス。サイコパスと混ぜちゃいけないものを混ぜっちゃってます笑。
親のサイコパスに娘が可哀想な目にあう話。
共感力高い人は、読んだらたぶんしんどいと思います…。
「痛いよぉ。でも信じたいよぉ。だってお父さんが1人になっちゃう。」そう信じている娘に衝撃のラスト。酷い、ひどい、信じられない。
「でも、もしかしたらこういう現実を生きている人もいるのかなぁ」と考えさせられました。
奈落の底の気分を味わいたい人は、ぜひ読んでみてください。
読んだ直後の感想もアップしてるので、気になる方はどうぞ↓
『避暑地の猫』 宮本 輝
思春期の少年をエロスと恨みが狂わせてしまう話です。
割とエロティック多めで、描写が生々しいので、苦手は人は注意してください。
大好きだったものが、大嫌いに変わる。
「お母さんも、お姉ちゃんも、お父さんも、みんなみんな嫌い。」
純粋な少年が、ページを捲るごとに、少しずつ狡賢く、サイコパスに変わっていく。
ディープな文学を味わいたい人には『避暑地の猫』はおすすめです。
読んだ直後の感想もあるので気になる人はどうぞ↓
紹介した本まとめ
いかがでしたか?
ベタなものから、マイナーなものまで紹介させてもらいました!
ぜひ次読む本を選ぶ参考にしてくれたら嬉しいです^^
小説は毎月5冊は読んでるので、面白いものがあれば随時更新していきますので、また来てください!
【読んで後悔しない本】私がオススメする大好きな小説31選 | |||
---|---|---|---|
ジャンル | タイトル | 作者 | アマゾン評価 |
マジで泣いた小説 | 『君の膵臓を食べたい』 | 住野 よる | 4.4/5 |
『永遠の0』 | 百田 尚樹 | 4.5/5 | |
『蜜蜂と遠雷』 | 恩田 陸 | 4.4/5 | |
『銀河鉄道の父』 | 門井 慶喜 | 4.3/5 | |
切なかった小説 | 『猫を抱いて像と泳ぐ』 | 小川 洋子 | 4.4/5 |
教養が身についた小説 | 『楽園のカンヴァス』 | 原田 マハ | 4.5/5 |
『暗幕のゲルニカ』 | 原田 マハ | 4.4/5 | |
『たゆたえども沈まず』 | 原田 マハ | 4.3/5 | |
『竜馬がゆく』 | 司馬 遼太郎 | 4.5/5 | |
笑っちゃった小説 | 物語シリーズ 『化物語』(上) 『化物語』(中) 『化物語』(下) 『偽物語』(上) 『偽物語』(下) | 西尾 維新 | 4.6/5 4.6/5 4.6/5 4.5/5 4.5/5 |
『マイ国家』 | 星 新一 | 4.3/5 | |
元気が出る小説 | 『運転者』 | 喜多川 泰 | 4.5/5 |
『一瞬の風になれ』 | 佐藤 多佳子 | 4.5/5 | |
『独立記念日』 | 原田 マハ | 4.3/5 | |
心臓が痛かった小説 | 『傲慢と善良』 | 辻村 美月 | 4.3/5 |
『春琴抄』 | 谷崎 潤一郎 | 4.3/5 | |
大どんでん返し小説 | 『十角館の殺人』 | 綾辻 行人 | 4.3/5 |
『かがみの孤城』 | 辻村 美月 | 4.5/5 | |
『そして誰もいなくなった』 | アガサ・クリスティー | 4.5/5 | |
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 | 相沢 沙呼 | 4.5/5 | |
『イニシエーション・ラブ』 | 乾 くるみ | 3.5/5 | |
人の苦しみに触れる小説 | 『シッダールタ』 | ヘルマン・ヘッセ | 4.5/5 |
『知と愛』 | ヘルマン・ヘッセ | 4.5/5 | |
『沈黙』 | 遠藤 周作 | 4.3/5 | |
考えさせられる小説 | 『ロスト・ケア』 | 葉真中 顕 | 4.2/5 |
『護られなかった者たちへ』 | 中山 七里 | 4.4/5 | |
仕事力が上がる小説 | 肩をすくめるアトラス 『第一部 矛盾律』 『第二部 二者択一』 『第三部 AはAである』 | アイン・ランド | 4.4/5 4.6/5 4.5/5 |
『項羽と劉邦』 | 司馬 遼太郎 | 4.5/5 | |
気持ち悪い小説 | 『私の男』 | 桜庭 一樹 | 3.7/5 |
『砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない A Lollypop or A Bullet』 | 桜庭 一樹 | 4.5/5 | |
『避暑地の猫』 | 宮本 輝 | 3.9/5 |