1567人が答えた司馬遼太郎「好きな作品」ランキング!『竜馬がゆく』を抑えた1位は?

この記事はこんな人たちに向けて書きました
  • 司馬遼太郎作品を読みたいけど何を読んでいいか分からない
  • オススメの司馬遼太郎作品を知りたい
  • 面白い小説に巡り会いたい

言わずと知れた日本を代表する歴史作家・司馬遼太郎さん。2023年時点で、作品の累計発行部数はなんと2億673万部。

作品数は、短編長編エッセイなど合わせて100作品以上。メディア化作品も30作以上!

「読んでみようかな」と思っても、作品がありすぎて、「何から読んだらいいの?」「どれが面白いの?」と戸惑っちゃいますよね。

そこで今回は、2022年に司馬遼太郎記念館が集計した「好きな司馬作品」ランキングを元にひとつずつ紹介します。

この記事を読むメリット
  • 1567人が選んだ人気の司馬作品がわかる
  • 人気の司馬作品の概要がわかる
  • 私が個人的に読んでほしい超おすすめ作品がわかる

ランキング外でも「私がオススメのぜひ読んでほしい司馬作品」も載せました。

「おっこれ面白そうじゃん!」と思うものがあれば、ぜひ次の一冊にしてください。

目次

1567人が答えた「好きな司馬作品」アンケート結果

まず、2022年に司馬遼太郎記念館がアンケート結果をお伝えします。リンクはAmazonになってます。

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1567人が答えた!「好きな司馬作品」アンケートの結果
順位作品名巻数発行部数時代主人公Amazon評価*
1位坂の上の雲8巻1987万部明治秋山 好古
秋山 真之
正岡 子規
4.3
2位竜馬がゆく8巻2496万部幕末坂本 龍馬4.5
3位燃えよ剣2巻517万部幕末〜明治土方歳三4.4
4位街道をゆく43巻1224万部エッセイ4.3
5位3巻402万部幕末河井継之助4.3
6位花神3巻384万部幕末〜明治兵部大輔
大村益次郎
4.3
7位国盗り物語4巻794万部戦国時代斎藤 道三
織田 信長
4.4
8位葉の花の沖6巻515万部江戸時代高田屋嘉兵衛4.3
9位関ヶ原3巻630万部戦国時代石田三成
徳川家康
4.3
10位世に棲む日日4巻527万部幕末吉田松陰
高杉晋作
4.2
司馬遼太郎記念財団調べ
*1巻の評価(2024年3月時点)

「好きな司馬作品」のトップ10に入った作品の紹介

好きな司馬作品 1位|坂の上の雲

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堂々の1位は『坂の上の雲』。列強ロシアとの戦争に奇跡的に勝利をしたストーリーを描く作品です。

維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。

Amazon『坂の上の雲』 あらすじから引用

1894〜1895年、日清戦争に勝利した日本。そのたった9年後、列強のロシアとの戦争が始まる。

小さな島国がなぜ列強のロシアに勝てたのか?その奇跡を司馬遼太郎がこの3人の主役にして見事に描き抜かれています。

『坂の上の雲』の主人公たち
  • 秋山好古 世界最強のコサック騎兵を打ち破る
  • 秋山真之 世界最強の艦隊「バルチック艦隊」を撃破
  • 正岡子規…明治を代表する俳人
私の読んだ感想

ピンチ、ピンチ、またピンチ。

童話の「ウサギとカメ」を思い出すようなストーリーでした。(もちろんカメが日本です笑)

圧倒的に弱者の日本が、まさに必死でロシアに食らいついていて勝利する奇跡!

ストーリーも最高に面白いですが、それ以上に歴史から学べる教訓が盛りだくさんでした。

ときどき部下に「日露戦争で負けたロシアもそうだったんだよ」と教訓めかして話してます笑。

好きな司馬作品 2位|竜馬がゆく

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私が大好きな『竜馬がゆく』が2位。幕末の英雄・坂本龍馬が主人公で、私は好きすぎて3回読み直しました。

一冊に幕末の面白さがぎゅーっと詰まった超超超超超名作。

土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役者となった坂本竜馬の奇蹟の生涯を、激動期に生きた多数の青春群像とともに壮大なスケールで描きあげる

Amazon『竜馬がゆく』あらすじより抜粋

作中の竜馬がカッコいいし、可愛いし、モテるし、魅力的。時代小説なのに固くないユーモアたっぷりの読みやすさです。

司馬遼太郎のいいところは、ストーリーを楽しみながら歴史が教えてくれる真理を学べるところ。

どの才能がどこで生きるのか?『竜馬がゆく』を通じて「自分だったら…」と当てはめられるのも面白いです。

私の読んだ感想

日本が植民地化されるのを防いだ英雄たちの気迫を感じられる傑作です!

さらに時代小説という名のビジネス書といっても過言ではありません。

  • 成功する人物像
  • 組織の動き
  • 時代の流れ

司馬遼太郎の鋭い視点から、学べることは大きはず。全8巻もありますが、夢中になれること間違い無いでしょう。

好きな司馬作品 3位|燃えよ剣

新撰組副長・土方歳三を軸したストーリーです。田舎侍たちが幕府の要人となり、最後は新政府の賊軍として最後まで戦い抜く男の意地が胸アツでした。

2021年に岡田准一さんが主演でメディア化した人気作です。(Amazonプライムで無料で見れます)

Asmik Aceより引用

ランキングの中では、上下2巻と読みやすいのがポイント。

「司馬遼太郎はじめてだけど読めるかな…」

そんな不安な人は『燃えよ剣』から試してみてはいかがでしょうか?

私の読んだ感想

喧嘩三昧のガキが、喧嘩三昧の大人にスケールアップしていく喧嘩好きの話です。

というと聞こえが悪いですね笑。

その喧嘩に「誠」をかかげ命をかける土方歳三がかっこいいのが見どころ。「新撰組である」という誇りをもって死地に挑む気迫をぜひ堪能してください。

好きな司馬作品 4位|街道を行く

司馬遼太郎の紀行文集。なんと1971年に「週刊朝日」にて読み切りによる連載開始し、逝去する1996年2月までの25年間、各地を独自の視点で書き連ねてます。

旅はここからはじまった! 湖西のみち、大和・竹内街道、甲州街道、葛城みち、そして長州路……司馬史観が自在に展開するシリーズ第1弾。

Amazon「街道をゆく」あらすじより引用

全43巻と非常にボリューミーになってます。

1巻から読むより、まずは出身地の巻だけ読むのがオススメ。

私は未読なので、SNSから抜粋します↓

好きな司馬作品 5位|峠

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異端の英雄・河井継之助を主人公にした作品。この作品で無名だった長岡藩の河井継之助の名が一躍有名になりました。

壮大な野心を藩の運命に賭して幕末の混乱期を生きた英傑の生涯!

Amazon「峠」あらすじより抜粋

小さな長岡藩がこの河井継之助の力によってみるみる改革・近代化。その優れた先見性と実行力にひたすら感心させられる一作です。

個人的には、『燃えよ剣』より『峠』の方がのめり込むように読めました。

2022年に役所広司さんが主演でメディア化もされています。(Amazonプライムで無料で見れます)

Asmik Aceより引用

ただの小さな藩にすぎなかった長岡藩が、みるみる武装化・近代化していく政治力、財政力が凄まじい。イメージ的には、新潟県を5年で東京化させるような話です。

私の読んだ感想

「こんなすごい人いたんだ!」と読むほどに河井継之助の魅力に引き込まれる作品で読み応え抜群!

こんな大人物が最後まで長岡藩士に縛られたのがもったいないと心の底から思いました。

更に、この本はすごい勉強になる一冊。

朱子学の精神を司馬遼太郎が語っていたり、先見の明を持った人物の思考をトレースできたり、即行動の生き方にずいぶん感銘を受けたのを覚えています。

好きな司馬作品 6位|花神

長州藩の村医者から官軍総司令官になった大村益次郎を主役にした作品です。

「大村益次郎って誰?」ってなると思いますが、とんでもない大人物。

司馬遼太郎が「幕末には無数の人材が群がり出たものの軍司令官として相応しい戦術的天才は大村ただ一人を除いてついに出なかった」と評するほどです。

無名のすごい人を掘り出してくれるところも司馬遼太郎の魅力ですね。

周防の村医から一転して官軍総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげた、日本近代兵制の創始者・大村益次郎の波瀾の生涯を描く。

長州藩周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者・大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。
動乱への胎動をはじめた時世に、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積み塾頭まで進んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。

Amazon「花神」あらすじより引用

幕末は時代の変換機。多くの才能が火花を散らしながらがぶつかり合って新時代に突入するのが面白い。

私もこの本は未読ですが、司馬遼太郎が軍略の才能をどう解説しているのか?気になって仕方ないので年内には読破してやろうと思います。

ちなみにSNSでのコメントはこちら↓

「花神 司馬遼太郎」で調べると驚くほど、名刺代わりに小説10選に選ばれてました。司馬遼太郎で一番好きって声も上がってて期待できる一作です!

好きな司馬作品 7位|国盗り物語

斎藤道三と織田信長の激しい性格を持つ2人を主役にした作品です。

牢人→油売り→美濃国主。戦国初期のなかで異例のキャリアを持つ斎藤道三からストーリーが始まり、斎藤道三の娘・濃姫と結ばれ、徐々に織田信長を主人公にシフトしていきます。

貧しい油売りから美濃国主になった斎藤道三、天才的な知略で天下統一を計った織田信長。
新時代を拓く先鋒となった英雄たちの生涯。

Amazon『国盗り物語』のあらすじより抜粋

3、4巻は織田信長が主役ですが、明智光秀の逆襲ストーリーにもなっているのが面白いところ!実際、後半は明智光秀の視点から展開するところが多く、「もう主人公じゃん」って感じです。

織田信長のパワハラに耐えて、謀反を起こすか葛藤しながらも機を逃さず攻め入る。

その「策略と葛藤」がこの作品を名作たらしめています。

私の読んだ感想

私はとにかく斎藤道三が主役の一、二巻が好きで、3回読み直しました。

ただの牢人だった斎藤道三が、手練手管を用いて力ある女性を口説きながら天下を掴むのですが、女性の扱い方が上手すぎて私には「男のモテる教科書」です笑。

司馬遼太郎の男女の描写のうまさが最も巧妙に光っている作品だと思います!

好きな司馬作品 8位|菜の花の沖

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廻船商人である高田屋嘉兵衛を主人公とした小説です。

好きこそ物の上手なれ。生まれた土地でのいじめに耐えに耐え、好きな航海術を学んで大商人に上り詰め、最後にはゴローニン事件までする、立身出世のストーリー。

沸騰する商品経済を内包しつつもかたくなに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描いた名作!

Amazon『菜の花の沖』のあらすじより抜粋

余談ですが、池袋No1の定食屋さん「キッチンABC」の店長さんが「この本に感銘を受けてお仕事頑張ってます」と仰ってました。

司馬遼太郎では珍しく商人が主人公なので、商売繁盛のコツを知りたい方におすすめの一冊です。

私の読んだ感想

司馬遼太郎が、日本の陰鬱ないじめ文化について書いてたのが印象に残ってます。

かなり軟化しているとはいえ、「現代の日本もこういういじめ方するよなぁ」と文化的な捉え方をしているのが新鮮でした。

身分が固定されてる江戸時代にいじめられっ子から大商人に成り上がれるんだから、「私も言い訳せずに副業がんばろう!」って勇気をもらえました。

好きな司馬作品 9位|関ヶ原

教科書で誰もが学び、戦国時代を終わらせた「関ヶ原の戦い」をテーマにした作品です。

豊臣秀吉が死に、傾きはじめた戦国時代末期。「政権を奪いたい徳川家康 VS 政権を守りたい石田三成」の構図に時代の変革期の謀略と裏切りが見事に描かれています。

司馬遼太郎が描く「石田光成」から眼が離せない――。累計500万部超え!
現代日本の形を決めた世紀の闘い。天下分け目の決戦「関ケ原」。武将たちはいかに戦ったのか?

Amazon『関ヶ原』のあらすじより抜粋

2017年こちらも岡田准一を主役にメディア化されてましたね。

策略と陰謀。綺麗な心じゃ乱世では勝てないっていうことですね…。

余談ですが、戦国時代の小説を読むと、勝敗は「準備と人脈」で決まると思わされます。勝つ準備をして、周りを味方にした奴が勝つ。

現代にも通じる歴史のエッセンスを司馬遼太郎が解説してくれます。

私はこの本は未読なのでSNSから評価を抜粋↓

調べるとやっぱり高評価!私も今年中に絶対読み終えよう。

好きな司馬作品 10位|世に棲む日日

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みんな大好き幕末を舞台に、吉田松陰と高杉晋作の天才たちの生涯を描いた作品です。

思想家・吉田松陰とその弟子・高杉晋作を軸にどのようにして長州藩が倒幕に突き進んだかが、非常にわかりやすく描かれています。

骨肉の抗争をへて、倒幕へと暴走した長州藩の原点に立つ吉田松陰と弟子高杉晋作を中心に、変革期の青春群像を鮮やかに描き出す長篇小説全四冊。

Amazon『世に棲む日日』あらすじより抜粋

吉田松陰は、思想家としてその哲学を弟子たちに伝え、弟子たちは各々の才能をもって実行に移していきます。その中でも高杉晋作は奇想天外な才能を持っていて、読めばその魅力に引き込まれるでしょう。

私の読んだ感想

とにかく高杉晋作が自由人!藩のお偉いさんの家に生まれて、いいとこのお嬢さん(美人)と結婚したものの、あっちに行って、こっちに行って好き放題。

病を患ってからも、その奇天烈なアイディアと実行力でみるみる長州を討幕に付き進めていくのも面白かったです。

【番外編】ランキング外でも超面白い!年間100冊読む私がオススメする司馬作品

個人的に「なんでランキング入ってないの!?面白いのに!」と憤慨した作品を勝手にランキング化しました。超面白いのでこちらもオススメです。

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ランキング外でも超面白い!私がオススメする司馬作品ランキング
順位作品名巻数時代主人公Amazon評価*
1位新史太閤記2巻戦国時代豊臣秀吉4.4
2位項羽と劉邦8巻秦〜漢項羽
劉邦
4.3
3位馬上少年過ぐ1巻短編集3,9
4位功名が辻4巻戦国時代山内千代
山内一豊
4.1
*1巻の評価(2024年3月時点)

年間100冊読む私がオススメするランキング外の作品紹介

個人的にオススメな司馬作品 1位|新史太閤記

豊臣秀吉を主人公にした作品。秀吉の人たらし力を使って、どんどん出世していく様がありありが描かれている名作です。

日本史上、もっともきびしい上司の下で、奇跡の出世をした男。
木下藤吉郎の智恵の冴えを描く司馬遼太郎版『太閤記』。

Amazon『新史太閤記』のあらすじより引用

納税日本一の斎藤一人さんが、「大学行くより司馬遼太郎の『新史太閤記』を読んだ方がよっぽど勉強になる」と言ってたので読みました。

秀吉のすごいところが、人心掌握術と用意周到さ。この2つのスキルは現代にも通じるところが多いはずです。

上下巻と2冊で終わるので、「司馬遼太郎はじめてです!」って人は『新史太閤記』から始めるのがオススメ。戦国時代の勉強にもなるし、秀吉のコミュニケーションと政治スキルを物語を通じて学べます。

私の読んだ感想

気難しい織田信長だけでなく、嫉妬深い柴田勝家を中心とする先輩方を見事に立てるコミュ力がすごい!

さらに人と人との力関係を見事に見抜きながら、自分の権力を徐々に拡大していく抜け目のなさ。悪いこともユーモアで隠して出世していく様子が面白いです。

秀吉のユーモアと思いやりでどんどん敵を味方に変えていく様子が超ためになります。明智光秀、羽柴勝家を討ち取るところもお祭り騒ぎで、町中が秀吉の味方に。

立身出世術を学びたい方には『新史太閤記』をお勧めします。

個人的にオススメな司馬作品 2位|項羽と劉邦

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秦の始皇帝が倒れてから漢帝国が出来上がるまでの乱世を描いた作品です。

なぜこれがベスト10入りしてないのか謎で仕方ない!

中国史で馴染みのない私でものめり込むように読めた名作。史実を知らない分、「この後どうなんの?」と惹きつけられるように読みました。

秦の始皇帝没後の動乱中国で覇を争う項羽と劉邦。
天下を制する“人望”とは何かを、史上最高の典型によってきわめつくした歴史大作。

Amazon『項羽と劉邦』のあらすじより抜粋

圧倒的に軍力もあって有利だった項羽とは対照的に、非力で弱い劉邦。

弱い劉邦の唯一の才能が「人を頼るスキル」。それが動乱のなかで徐々に人徳に昇華されていき、最後は項羽を討ち取るという偉業を成し遂げます。

天下を取る人物に必要なスキルだけでなく、各武将たちの才能の磨き方・出し方も学べて満腹になれる一作。

私の読んだ感想

才能のぶつかり合いがすごい!

天才的な策略を思いつく人、忠義のあつい人、話を聞くのが上手い人…それぞれが才能を活かして劉邦を祭り上げていく様子が非常に面白く夢中で読めました。

中には60歳を超えてから将となって戦うおじいちゃんもいて、「人生どこに役目があるか分からないもんだなぁ。今成功してないから、生涯成功しないってわけじゃないんだなぁ。」と妙に元気づけられたのを覚えています。

最近読んだ本なので、読んだ直後の感想はこちら↓
【おすすめ本】上中下巻ず〜っと夢中になれた『項羽と劉邦』が面白すぎる。

個人的にオススメな司馬作品 3位|馬上少年過ぐ

『馬上少年過ぐ』は歴史小説の短編集です。

一度、思いをあらたにして政宗とはどういう人間であったかを、
時間をかけて考えてみたい気がする。――著者
名将 伊達政宗はなぜ天下を取れなかった「?遅れてきた英雄」に思いを馳せる表題作など、全7編。

Amazon『馬上少年過ぐ』のあらすじより抜粋

全7編の短編が収録されていて、どれも短くギュッとまとまってて非常に読みやすい作品。

「ちょっとだけ司馬遼太郎を味見してみたい」という方にはオススメです。

『馬上少年過ぐ』に登場する主人公たち
  • 伊達藩・伊達政宗
  • 海援隊士・菅野覚兵衛
  • 足利藩・田崎梅渓
  • 伊予吉田藩・山田重庵
  • 浪人・大須賀万左衛門
  • 賤ヶ岳の七本槍・脇坂甚内

個人的には、田崎梅渓が主役の「喧嘩草雲」が好きです。剣術と絵の二つの道を喧嘩に明け暮れながらも極めていき、最後に称号を得るのですが、あの無鉄砲さと生真面目さの共存がよかったです。

最後に読んでから10年以上が経ってしまいましたが、細部までは思い出せませんが「面白かった!」という満足感だけは覚えています。

SNSでの評価も見てみましょう↓

SNSで見る限り、やはり伊達政宗を主題にした「馬上少年過ぐ」が人気の様子。うわー読み返してぇけど時間が足りねぇ!!!!

個人的にオススメな司馬作品 4位|功名が辻

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戦国時代を舞台に山内千代…なんと女性が主人公の小説です。

才色兼備、今風にいえばあげまんの千代が、どのようにして冴えない夫を大名にまでのし上がらせたのか?司馬遼太郎が解説しながら物語が展開していきます。

『国取り物語』が男のモテる教科書ならば、『功名が辻』は女性のモテる教科書でしょう。

天下にむかってはなばなしく起ち上った織田信長の家中に、ぼろぼろ伊右衛門とよばれる、うだつの上らない武士がいた。その彼に、賢くて美しい嫁がくるという……伊右衛門は妻千代の励ましを受けて、功名をめざして駈けてゆく。

Amazon『功名が辻』のあらすじより抜粋

あらすじでも書いてある通り、「うだつのあがらない武士」の夫をうま〜く手のひらで転がしながら、出世していくのが爽快で微笑ましかったです。

私の読んだ感想

アドバイスの仕方が賢すぎる!

夫への助言を会話の中でさりげな〜く織り込んでみたり、気づかせてみたり…。本当は千代の手柄なのに、口では「夫の手柄だ」と手を叩いて喜ぶ。

こんな奥さんが欲しいと男性の皆さんなら思うに違いありません笑。

まとめ|1567人が答えた「好きな司馬作品」/私のオススメ4選

振り返ってみると司馬遼太郎は名作ばかりですね!

全8巻もあるような長編を多くの人が「面白い!」と支持するのは、ストーリーだけでなく歴史が教えてくれるエッセンスを分かりやすい語り口で伝えてくれる司馬節のおかげかもしれません。

この記事でご紹介したランキングは以下の通りです↓

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1567人が答えた!「好きな司馬作品」アンケートの結果
順位作品名巻数リンク先
1位『坂の上の雲』8巻Amazon 楽 天 Yahoo!
2位『竜馬がゆく』8巻Amazon 楽 天 Yahoo!
3位『燃えよ剣』2巻Amazon 楽 天 Yahoo!
4位『街道をゆく』43巻Amazon 楽 天 Yahoo!
5位『峠』3巻Amazon 楽 天 Yahoo!
6位『花神』3巻Amazon 楽 天 Yahoo!
7位『国盗り物語』4巻Amazon 楽 天 Yahoo!
8位『菜の花の沖』6巻Amazon 楽 天 Yahoo!
9位『関ヶ原』3巻Amazon 楽 天 Yahoo!
10位『世に棲む日日』4巻Amazon 楽 天 Yahoo!
ランキング外でも超面白い!私がオススメする司馬作品ランキング
順位作品名巻数リンク先
1位『新史太閤記』2巻Amazon楽 天 Yahoo!
2位『項羽と劉邦』3巻Amazon楽 天 Yahoo!
3位『馬上少年過ぐ』1巻Amazon楽 天 Yahoo!
4位『功名が辻』4巻Amazon楽 天 Yahoo!

「これに読んでみよう!」と思うものはありましたでしょうか?

私は今まで13の司馬作品を読んできましたが、ハズレはありませんでした。どれも面白い!!

ぜひあなたも司馬遼太郎の沼にハマってみてください。

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